【卒業論文の書き方のコツ】リサーチのやり方・文章の構成・書き出しなど

【学部卒向け】卒業論文の書き方!リサーチ方法・文章の構成・書き出しなど

学部卒の方にとって、卒業論文とはまさに「最後の砦」。学生生活のなかでレポートに書き慣れてきた方も、卒業論文となると書き方に迷ってしまうこともあるかもしれません。こちらでは、卒業論文で求められている要件を確認しつつ、文章の構成や書き出しなど具体的な書き方についてご紹介します。

この記事でわかること
  1. 学部卒の卒業論文で求められていること
  2. 一般的な卒業論文の構成・書き出し
  3. 一般的な卒業論文制作のスケジューリング

学部卒の卒業論文で求められていることは3つ!

学部卒の卒業論文で求められていることは3つ!

学部卒を予定していて「就職活動は終わって、あと卒論だけ」なんて方も多いかもしれません。

卒業論文は、ゼミ活動などでの研究発表としての意味合いも大きく、単位を得る意味でも重要なものですよね。
ですから卒業論文を書く上で大切なのは、先生が卒業論文に求める要件を押さえておくこと。

こちらでは、学部卒の学生が書く卒業論文で先生に求められていることを3つご紹介します。

1. 正しく調べること

学部卒の卒業論文で、まずは「正しく調べること」が大切です。

ここで強調しておきたいのは「何を調べるか」よりも「どう調べるか」が重視されているということ。
もちろん、学部卒の卒業論文であっても研究テーマの精度を上げることは大切です。
ただ、本格的なサーベイが求められるのは修士からとも言われています。

学部卒における卒業論文における調べ方のコツを2つご紹介します。

調べ方のコツ①:情報の取得

まず、情報を調べて取得する段階で「ソースにこだわる」ようにしましょう。

論文の内容を主張とそれを支える根拠とにざっくり分けたとき、根拠に使用する情報の信頼性が欠けてしまうと主張の説得力が途端に失われていきます。

官公庁の出している情報や、トップカンファレンスで認められた原著論文の内容などを扱うのがおすすめです。

また、情報の取得方法としてアンケートを始めとして自分で手や足を使って稼ぐやり方もあります。
アンケートの実施に際しては、調査方法や調査内容、更には調査数に気をつけましょう。
できれば、先生の添削をいただいた上で調査を行うことをおすすめします。

調べ方のコツ②:情報の管理

調べて得た情報の管理に気をつけることも大切です。

例えば、アンケートデータなどは1000以上のサンプルを扱うことも珍しくありません。
もし、1000を超えるデータを扱っているとき、数値にズレが発生したりしてしまうと、論文が書けなくなってしまう事態も想定されます。
エクセルやスプレッドシートなどを使い、情報を適切な形で管理しておきましょう。

2. 仮説検証の論理的な思考プロセスを踏むこと

学部卒の卒業論文で求められていることとして「仮説検証の論理的な思考プロセス」があります。
そもそも論文とは、一つの仮説検証を文章及び図表にまとめること。

仮説検証とは、まだ論理的に証明されていない命題について、本当にそうか検証することです。
そのためには、論理的な思考プロセスを踏むことが不可欠。
論理的な思考プロセスを辿っていない仮説検証は、正しいか間違っているかも判断がつきません。

3. 論文としてまとめること

卒業論文とは、仮説を論理的に検証する過程を文章にまとめたもの。
「自分が考えた」ことを「人に伝えることができて」初めて論文としての価値を持ちます。
つまり、人に伝わる文章作成ができることもまた、卒業論文の要件に入ってきます。

アカデミックな世界には長い歴史で積み重ねてきた叡智があります。
脈々と受け継がれてきたものを後世に繋ぐため、学問の世界におけるルールを守る必要も。
そこで、一定の文章の構成・型を守ることもまた大切と言われています。

読みやすい文章であることはもちろん意識する

手書きで論文提出のようなケースも場合によっては考えられます。
そのとき、びっしりと小さな文字で紙に文字を埋めてしまうとシンプルに読みにくいです。

また、専門用語がいきなり出てくる文章は、初めてその文章を読む方にとって大変読みにくいものになってしまいます。
いくら教授などのその道における専門家の方が読むとはいえ、文章を書く際にはあらゆる方に読んでいただけるような構成や内容にするべき。

絶えず、自分の中で読み返してみて、突っかかったところは直しながら読んでいきましょう。

卒業論文の一般的な構成

卒業論文の一般的な構成

一般的に、論文の構成は7つのパートに分かれています。
こちらでは、各パートがどんな役割を果たしているのかご紹介します。

一般的な論文構成

  1. 概要(アブストラクト)
  2. 前置き(イントロダクション)
  3. 関連研究
  4. マテリアル&メソッド or 実験結果
  5. 議論
  6. 結論
  7. 参照文献

1. 概要(アブストラクト)

論文の書き出しは、今回の仮説検証の概要から始まるのが一般的。

  • 何をしたのか
  • どうだったのか
  • だから何が言えるのか

この3点を簡潔にまとめておくと、論文の内容をざっくりと伝えることができます。

2. 前置き(イントロダクション)

学部卒の卒業論文では、概要を書かず前置き(イントロダクション)が書き出しの場合も。
もちろん、人に伝えるための論文ではありますが、実際のところゼミの先生やゼミ生しか読まないこともあり、前提として共有されている部分が大きいからです。

前置きに書くのは、仮説検証をやることになった背景について。
要するに「なぜこの仮説を検証するのか」ということです。
この点を充実させることで、検証することの価値が生まれます。

3. 関連研究

前置きのあとに関連研究を載せておきます。
関連研究とは「似たようなところに問題意識を持って仮説検証をした過去の研究データ」。

他の研究データを紹介すると今回の仮説検証を相対化することができるので、より深く理解するきっかけになります。

今までの研究とは何が違うのか、持っている視点の違いも明らかにする意味でも欠かせないパートです。

4. マテリアル&メソッド、or実験結果

ここがいわゆる論文のメインパート。
仮説を検証するために「何をしたか」を書いていきます。

まずは、客観的な論理性をもった検証であることをアピールし、次に検証した結果をそのまま書き起こしましょう。
検証内容の伝え方に不備がないことを先輩や友達に聞いてみるのもありですね。

5. 議論

検証して出てきた結果はあくまでも客観的な事実に過ぎません。
出た結果に対して、良し悪しなどの判断をするのがこのパート。

単純な例で、「誰もが2年間勉強したら東京大学に合格できる」という仮説を立てたとします。
検証をした結果、検証した人数の10%が合格しました。

ここで「2年間勉強しても全員合格するとは言えない」と判断をするのがこのパートです。

6. 結論

最後に結論を述べて本論は終了です。
基本的には、概要(アブストラクト)に書いたことをもう一度繰り返すのが良いでしょう。

全文を読んでいただいた後にまとめを読んでいただくことで、読者は再度要点を整理できます。

7. 参照文献

調査データ、論文、webなどの参考文献をまとめておきます。
漏れのないように書くことと、文章中の注の番号と紐付けすることに注意しましょう。

卒業論文の書き方・進め方

卒業論文の書き方・進め方

こちらでは、卒業を控えた学生が論文を書くスケジュールについて解説します。
論文執筆をサポートしてくれるおすすめサービスも併せてご紹介するので、学生の方は必見です。

卒業論文の進め方

卒業論文の進め方は大きく4つのステップがあります。

  1. テーマ設定
  2. 仮説を立てる
  3. 仮説の検証
  4. 論文執筆

テーマ設定は、日頃の生活に近しいものを挙げるのが簡単です。
ゼミの活動内容と照らし合わせながら、日常との重なった部分を取り上げるのがおすすめ。

そして、卒業論文の進め方において最も重要なのが仮説を立てる工程。

なぜなら、「問いを解くこと」よりも「問いを立てること」の方が重要だから。
どんなに解法が正しくとも、解くべき問題が違えば正解に辿り着きません。
ゼミの先生と相談しながら、仮説をじっくり立てていきましょう。

人に相談するのもあり

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まとめ

まとめ

卒業論文の書き方についてご紹介してきました。

学部卒の学生にとって卒業論文とは、まさに最後の砦と言ってもいいでしょう。
就活も終わって一息ついたり、羽を伸ばしたい気持ちもわかりますが、社会に出たら「先生」と呼べる方に教わる機会もそうないもの。

学問として教わる一つの区切りとして、ココナラに相談しつつ、精を出してみてはいかがでしょうか。

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