市場調査はマーケティングに欠かせない活動の一つ。アンケートを実施したりレポートにまとめることで、今後の活動の根拠となります。この記事では、市場調査とはなにか基本事項を押さえた上で、市場調査に欠かせない3つのフレームワーク「PEST分析」「3C分析」「SWOT分析」をご紹介します。
目次
市場調査の基本的なやり方って?
マーケティング活動には欠かせない「市場調査」。
こちらでは、市場調査の位置付けや目的を整理しつつ、やり方を3つのステップでご紹介します。
市場調査とはなにか
市場調査とは、マーケティング活動の一環として位置付けられています。
例えば、
- ビジネスをしようと何かサービスを作るとき
- 作ったサービスを届けるとき
設定したターゲットに届く見込みがあると、仮説を立てる必要があります。
なぜならば、企業活動は人からお金を集めて行うことが多く、投資していただく方への説明責任が発生するから。
例え自分のポケットマネーで始めるビジネスであっても、人を動かすなら同じです。
ターゲットが自分たちのサービスを知り、興味を持ち、購入に至る動線を解像度高く描き切る作業の全体をマーケティング活動といいます。
そのために必要な事前調査として、市場調査はマーケティング活動には欠かせない工程です。
なぜ市場調査をするのか
マーケティング活動とは、自分たちが想定しているお客様が自分たちの商品を知って、購入に至るまでの動線を鮮明に描くこと。
購入までの流れを想像する過程は「なぜ?」という疑問との格闘の連続と言っていいでしょう。
- なぜ、このサービスを作るのか
- なぜ、このサービスをターゲットは欲しいと思うのか
- なぜ、競争優位性を発揮できるのか
など
要するに、マーケティング活動を推し進めるには「根拠」が必要ということ。
根拠はリサーチした「事実」が元になる以上、市場調査は欠かせないのです。
市場調査のやり方
市場調査のやり方は大きく3つのステップで構成されます。
- 目的を明らかにする
- 計画を立てる(スケジューリング)
- 調査作業を進める
市場調査のやり方①:目的を明らかにする
市場調査のファーストステップとして、まずは目的を明らかにしましょう。
「サービスがお客様に届く動線を描くことが目的で、そのために必要な根拠を拾ってくるのが市場調査ですべき作業」
であることは間違いありません。
ただ、具体性が欠けている点で、まだ目的が明らかになっているとは言えません。
市場調査といっても、具体的な一つ一つの作業が決まっているものではありません。
どんな状況で、何のサービスを作ろうとしているのかによって、あるいは、誰にどんなサービスを提供するかによって、市場調査の作業内容は大きく変わるもの。
その点で、作業内容・作業工程を決めるための具体的な目的が必要になります。
市場調査のやり方②:作業計画を立てる
市場調査を行う目的が決まったあとに、目的に即した作業計画を立てることができます。
具体的には以下のような計画を策定していきます。
- 使うフレームワークの採択
- アンケート、レポート実施の有無・スケジューリング
- 作業工程上での注意点を整理
作業計画を立て終わったら「このような手順で進め、いつに終わること」をあらかじめ上司に投げておくのが、市場調査をする上でのTIPS。
上司は「やっておいて」「やったら報告して」の2つを指示することが多いかと思います。
そのとき上司は「こんな感じの市場調査が、いつ頃までにできるんだろう」と想定して指示を出しているはず。
ただ、上司の想定している認識からズレた市場調査になったとき、「仕事ができなかった」と見なされてしまいます。
そこで、いつまでにできることをあらかじめ伝えておけば、想定している市場調査の終了時期の共通認識を図ることができます。
更に、作業計画の承認をもらうことでどんな市場調査になるのかについても共有できるので、市場調査の内容が「想定していたのと違った」と上司に言われるのを防ぐこともできます。
市場調査のやり方③:市場調査を進める
市場調査の目的に沿って正しい計画が立てられたら、いよいよ作業を進めていきましょう。
市場調査の作業を進める上でコツは大きく2つ。
- 情報のソース
- 情報の管理・整理
情報のソースとは、「情報の信憑性を確認するということ」。
なるべく最新、かつ調査・サンプリング方法に信憑性のある情報を引っ張ってくるようにしましょう。
官公庁の情報のみを扱うというのであれば、調査方法も信憑性の高さが始めから保証されていることも多いので手っ取り早いですね。
情報の管理・整理とは、引っ張ってきた情報の扱い方に注意するということ。
市場調査は、最終的にレポートなどにまとめますが、情報ソースの文献やURLを添付するはず。
そこで、レポート作成の段階で「これどこから引っ張ってきた情報だったっけ?」となっては調査の二度手間になってしまうことも。
エクセルなどで、情報の概要と文献を整理して管理しておきましょう。
市場調査でよく使われる便利なフレームワーク3選
マーケティング活動の一工程として欠かせない市場調査、そのやり方を3つのステップに分けてご紹介しました。
これらを実際に行ってみると、市場調査におけるフレームワークの重要性に気付かされるはず。
フレームワークを使うことで、思考がクリアになり、考え方も伝え方もより洗練されることがあります。
こちらでは、市場調査の方法のなかでも「フレームワーク」に焦点をあて、よく使われる3つをご紹介します。
フレームワークを理解するための思考テクニック
市場調査においてフレームワークの利用は欠かせません。
ただ、「どのフレームワークを使うか」だけでなく、「選択したフレームワークをどう使うか」ということもまた非常に大切です。
フレームワークの扱い方を知るためには、そのフレームワークに対する深い理解が必要。
フレームワークの理解に欠かせない2つの考え方が「MECE」と「So what? Why so?」。
詳しくは、以下の記事を参考にしてみてください。
市場調査の基本フレームワーク①「PEST」
市場調査で使うフレームワークとして、最も使われるものの一つが「PEST分析」です。
PEST分析とは、マクロ環境の把握に適していると言われています。
なぜならば、マクロ環境の把握に必要とされている4つの要素について確認することができるから。
ぜひ、以下のキーワードを参考に使ってみてはいかがでしょうか。
- P:Politics(政治)
- E:Economy(経済)
- S:Society(社会)
- T:Technology(技術)
市場調査の基本フレームワーク②「3C」
市場のなかでもミクロ環境の把握に適していると言われているのが「3C分析」。
流れとしては、PEST分析でマクロ環境を把握した上で、自社を取り囲むセグメントした市場について調べるときに使用するイメージ。
「自社」「市場(客)」「競合」という簡単な構図もあって、多くの方に利用されています。
- Company
- Customer
- Competitor
市場調査の基本フレームワーク③「SWOT」
市場調査として、マクロ&ミクロ環境を調べたあと、その客観的な事実に対して「どう読み解くか」解釈を与えるツールとして「SWOT」分析があります。
もちろん、市場調査のやり方は多種多様ありますが、基本的にはこの3つのフレームワークを順に使って説明するのが一般的。
PEST分析、3C分析含め、フレームワークに関する詳しい説明は以下の記事を参考にしてください。
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まとめ
市場調査の方法について解説してきました。
市場調査というのは、客観的な情報を引っ張ってきて、その情報を整理するだけと、一見「少ない思考量だけれど、ミスが許されない」つまらない仕事と思うこともあるかもしれません。
しかし、意外にも市場調査とはクリエイティブな発想が必要です。
なぜならば、市場調査でどの情報が必要か考えるときに、今回の目的達成の状況を想像しながら、「効果的に調べられる情報の引っ張り方」を決めていくときは、紛れもなく発想力も要するからです。
状況に応じて、ココナラなどで代行を頼みつつ、賢く市場調査ができるといいですね。